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2016年11月19日(土) 開催
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2016年11月19日(土) ベーゼンドルファー東京にて「世界へ羽ばたく魅惑のヴィルトゥオーゾシリーズ Vol.11 金木 博幸&瀬川 玄デュオリサイタル」が開催されました。ソリスト・室内楽奏者、そしてオーケストラプレイヤーとして第一線で活躍を続ける東京フィルハーモニー交響楽団首席チェリストの金木博幸さんと、ソロリサイタル・オーケストラとの共演など幅広く活動されている期待の若手ピアニストの瀬川玄さん、そしてベーゼンドルファーピアノModel280VCのコラボレーションを御来場頂いた多くのお客様が楽しまれました。演奏の合間に披露される作品毎のエピソードも興味深く、お客様は熱心に耳を傾けておられました。又、本日の使用のModel280VCについて「中音・低音の豊かな響きを評価されているベーゼンドルファーピアノですが其に加え全体的なバランスが非常によいピアノ」と印象を語られました。

リサイタル前半の部は「ベートーヴェン/チェロソナタ 第4番 ハ長調 Op.102-1」でスタート。「ピアノとチェロのための自由なソナタ」と自筆譜に記されているように自由な形式のソナタです。金木さんの表情豊かで力強いチェロの響き、そしてそれを包み込む瀬川さんの心地よく柔らかなピアノの調べ。お二人の音色が幻想的に響きあい同時に溶け合っていく、まさにベートーベンの思惑に沿っているかのような好演に会場は魅了されます。

続いては「ドビュッシー/チェロソナタ ニ短調」。1915年に作曲されたこの作品は、1.「プロローグ」、2「セレナード」、3「終曲」の3部構成で当時の時代背景を物語っているかのようなストーリー性があります。曲自体は短めですがピッチカート、ポルタメント等の特殊奏法や、日本のお琴や篠笛を彷彿させる表現もみられ、金木さんが奏でる高度で多彩な演奏技法にお客様は目と耳を奪われます。映画のワンシーンが思い浮かぶような表情に溢れた世界が拡がりました。

後半はピアノソロでスタートです。冒頭、瀬川さんが「作曲者のベルクはウィーン出身、初演もウィーンで行われておりベーゼンドルファーに縁の深い作品です」と紹介をされ、難曲である「ベルク/ピアノソナタ ロ短調 Op.1」を演奏。楽器のポテンシャルを存分に引き出しベーゼンドルファーならではの豊かで奥行きある響きを見事に表現。最後の一音で深い静けさに包まれ、心地よい緊張感と静寂の世界が満ち溢れます。

演奏会の最後を飾るのは「ブラームス/チェロソナタ 第1番 ホ短調 Op.38」。全3楽章で構成され今回のハイライトとも言える大曲です。変幻自在に奏でるチェロの響きとピアノ音色が重厚に混ざり合い倍音がより一層豊かに響きます。特にチェロの弦音の振動は床面からもお客様の耳に心に届き、会場はブラームスの深遠の世界に更に惹き込まれていきました。
 
終演後も会場にはブラームスの重厚な響きが残りお客様は立ち去りがたいご様子でした。が、心地よい余韻の中名残惜しくも終演となりました。


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