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2014年10月掲載のイベントレポート一覧



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2014年9月27日、ヤマハ銀座店6Fサロンにて、美術史家の小林賴子さんとピアニストの上杉春雄さんによるレクチャーコンサート「音楽と絵画――ムソルグスキーの《展覧会の絵》とフェルメールの《音楽の稽古》」を開催しました。
 

 
前半の部では、まずはじめにフェルメール研究における第一人者である小林賴子さんがフェルメールの絵画《音楽の稽古》とムソルグスキーのピアノ組曲《展覧会の絵》について解説をされ、その後に上杉春雄さんも加わりお二人での対談が行われました。
 
ヨハネス・フェルメールは、主として人々の日常を捉えた風俗画を専門として活動した17世紀オランダの画家。現存する作品の1/3が音楽に関する作品で、中でも《音楽の稽古》はひと際完成度が高い作品といわれています。小林さんは、その画中に描かれている2つの絵《キモンとペロ》の一部や《ピアノを弾く女性の映り絵》の表情や顔の向き、そしてヴァージナルの内蓋に書かれている言葉『音楽は喜びの友、悲しみの癒し』などから読み取れるフェルメールの意図について解説をされました。
続いて、19世紀ロシア国民学派の作曲家モデスト・ムソルグスキーが、心のよりどころにしていたという友人の画家/建築家ヴィクトル・ガルトマンの回顧展で目にした作品に基づき約3週間で作曲した《展覧会の絵》について、回顧展に実際に出展され現存する5つの絵と、同様にムソルグスキーが参考としたであろう絵を会場のスクリーンに映しながら解説されました。
 

 

上杉さんは小林さんとの対談の中で、《展覧会の絵》の対称性を持った曲構成とプロムナード5曲について触れられ、「この時のムソルグスキーは曲全体が見えていて神がかり的なインスピレーションで仕上げた大作。絵の中で心の流動性を表現しようとしたフェルメールとは対極的に、ムソルグスキーは音楽という流動的なものを使いながら永遠に残る建造物を音楽で作りたかったのではないか」と語られました。
 
そして、後半は上杉春雄さんがModel290インペリアルで弾く《展覧会の絵》。「心のぬくもりが失われないベーゼンドルファーの響き(上杉さん談)」でサロンのお客様を包み込む演奏を披露、アンコール曲のバッハ「ゴールドベルグ変奏曲 アリア」でレクチャーコンサートの幕が静かに降りました。

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2014年9月21日(日)、大阪・三木楽器開成館サロンにて「上杉春雄(ピアノ) アダルベルト・スコチッチ(チェロ) DUOリサイタル」を開催いたしました。これまでに国内外で何度も共演をされてきたお二人ですが、大阪でのデュオリサイタルは今回が初めてとなります。
 
はじめに上杉春雄さんから、本日のプログラムとチェロ奏者スコチッチさんについてお話をされた後、演奏がスタートしました。前半は初期ロマン派のシューマン『幻想即興曲』、ウィーンで認められ活躍したブラームスの『チェロ・ソナタ第2番へ長調Op.99』を演奏、後半はバッハ『平均律クラヴィーア曲集第1巻より 第1番』、フレスコバルディ(カサド編)『トッカータ』、サン=サーンス『動物の謝肉祭より「白鳥」』、クライスラー『美しきロスマリン』、ラフマニノフ『ヴォカリーズ』、数少ないショパンのピアノとチェロの曲『序奏と華麗なるポロネーズ ハ長調』と続きました。
アンコールはスコチッチさんが曲を解説。パブロ・カザルスが94歳の時に国連本部で演奏をして有名となったカタルーニャ民謡『鳥の歌』、ポッパーの『ハンガリー狂詩曲』の2曲を演奏されました。
 

 
上杉さんが弾いたピアノは、三木楽器開成館のハウスピアノ「ベーゼンドルファーModel280」。演奏会のはじめに、上杉さんは、このModel280について「リハーサルで2時間ほど弾いたがこのクオリティのベーゼンドルファーを弾けるのは幸せ。今日は、ベーゼンドルファーに合うシューマン、ブラームス等のプログラムを準備したので期待して欲しい」と述べられ、その言葉通りの素晴らしい演奏をスコチッチさんとご披露くださいました。
 
ご来場されたお客様から「間近でお二人の息のあった演奏を聴けて幸せ」「上杉さんの奏でるベーゼンドルファーとスコチッチさんのチェロの響きが素晴らしい」といった声が寄せられました。演奏の後にはサイン会が開催され、サロンならではの和やかな雰囲気の中で終演となりました。

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